去る5月28日、春季東海地区空手道選手権大会が東区スポーツセンターで行われました。
愛知・岐阜・三重・静岡4県の大学20校の選手たちが集まり、全日本学生空手道選手権大会の出場権をかけて競技しました。
東海地区からの代表枠は、個人形男女各5名ずつ、個人組手男子21名、女子14名となります。
長久手支部からは、現在中部大学在学中の石田妃美と中島有香が出場しました。
二人とも、4年生になり今年が大学最後の年。
二人とも、頑張っていました。
小さい頃から長久手支部で空手を習った二人が、
空手を通して、長久手支部の枠を越え、妃美は主将として、有香はそれを助ける立場として、
他の流派の仲間たち、後輩たちとともに戦う姿は頼もしいものでした。
空手によって、人生が豊かになっている一つの形だなと思います。
女子個人形で3位となり、全日本学生空手道選手権大会の出場権を獲得した妃美、頑張ってください。
主将として、周りを引っ張りながら自分の練習もすることは大変だったと思います。
また、有香も組手を中心に頑張ってきた成長の姿が見えました。
審判をしていて、「有香先輩頑張れ!」声援が聞こえてきました。
後輩の声に支えられながら、相変わらず不器用に、前へ前へ出る組手でした。
勝てなかったけれど、後輩に伝わった気持ちがあることでしょう。
今年一年大学最後の年を、充実した一年にしてほしいと思います。
たった4年間だけど、
空手道部として濃密に過ごした先輩、仲間、後輩は強い絆でつながることでしょう。
その中で経験したことが、次は社会に出た時に役立つことでしょう。
私がかつて所属していた名古屋大学空手道部もまた、頑張っていました。
空手経験者よりも、初心者として始める部員が多い中で、
活躍できる選手は少なくとも、
地道に、真面目に、努力を重ねた姿はすがすがしいものでした。
知らない会員もいると思いますが、水田師範が空手道と出会ったのも大学の空手道部です。
それまで運動部活動とは無縁だった師範は、大学空手道部で相当な苦労をしたことでしょう。
妃美や有香が経験したように、
こわい先輩がいたり、憧れの先輩がいたり、
一緒につらい時を乗り越えた仲間がいたり、
必死でついてくる後輩がいたり、
水田師範の空手の原点は、そんな大学空手なのだと思います。
今の会員の中で、大学生まで空手を続ける子はきっと数人でしょう。
他にもやりたい事が出てくる子、つらくて逃げだしてしまう子、
家の都合で引越しする子、様々です。
そんな中で、つらくて逃げだしてしまう子にだけは、なって欲しくないと思っています。
妃美や有香も、つらいことをたくさん経験しています。
私も、師範も、そうです。
それを乗り越えたからこそ、今、素晴らしい経験ができています。
大学生は、体力的にも技術的にも充実する年齢です。
一方で、空手以外にもやるべきことが増えます。
勉強はもちろん、社会人としての将来を考えたり、
恋愛をしたり、アルバイトをして仕事に触れたり、就職活動をしたり。
時間を大切に、たくさん学んでくださいね。
大学時代を思い出したら、長くなってしまいました。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。 (文:水田洋平)